大宮医師会講演会から得た「三方よし」の精神
皆さま、こんにちは、里村医院 副院長 里村 元です。
今回のブログは勉強会で座長を務めたお話です。
私が所属している大宮医師会では全国でご高名な先生をお呼びして
最新の診療のお話をしていただき、日々の診療に活かす勉強会を定期的に行っております。
1月16日に令和4年度第18回大宮内科医会学術講演会で座長を務めてきました。
コロナ禍になったばかりの頃はWEBのみの参加型でしたが、
最近はWEB+会場のハイブリッドの勉強会も増えてきており、
今回も多くの参加者はWEB視聴で参加され、会場では人数を制限して参加していただきました。
そもそも座長というは「司会」のことで、会の進行をスムーズに行うことが必要です。
そのためにしゃべる内容を事前に準備して臨みました。
司会に慣れているベテランの先生はおそらく原稿を作らなくとも
問題なくしゃべれるのでしょうけど、自分は若輩者であり、かつ心配性なので原稿を準備しました。
(けど、そろそろ原稿なしで臨むチャレンジをしようか思っています)。
勉強会の内容はというと、北海道砂川市で認知症診療を行っている、
内海久美子先生に「認知症診療の実践と認知症高齢者の不眠治療」というタイトルで、
認知症診療についてお話頂きました。
認知症の進行を遅らせる効果がある内服薬を飲むことによって、
飲まなかった場合と比較して認知症の進行が緩やかになったという経験例や、
不眠症に対して副作用が少ない治療薬のお話など、
日々の診療に役立つ内容が多くとても有意義な内容でした。
座長をすることによって、進行をスムーズに行うよう配慮しなくてはいけないと同時に、
とてもご高名な先生のお話を間近で聞くことができるのでとてもためになります。
座長などを依頼された場合は自分のスキルアップのためにも
積極的に引き受けるようにしています。
「三方よし」という言葉をご存じでしょうか。
「三方よし」は江戸時代に活躍した近江商人の言葉で、
「買い手よし、売り手よし、世間よし」という意味です。
近江商人はこの言葉をモットーに自らの利益のみを求めることなく、
多くの人に喜ばれる商品を提供し続け、信頼を得ていたそうです。
自分に置き換えると
買い手よし:私の得た知識で患者さんに有益な治療ができる
売り手よし:自分自身のスキルアップにもなる
世間よし:地域医療の貢献に繋がる
そんな「三方よし」の精神でこれからも日々研鑽に励もうと思っています。