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糖尿病と認知症の関係性は？
皆様こんにちは、里村医院 院長 里村 元です。
本日は「糖尿病と認知症」についてのお話です。
当院は2025年11月から糖尿病専門医の医師2名を採用し、
糖尿病内科を開設しました。
糖尿病は多くの合併症を引き起こします。
有名なのが糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害が三大合併症と言われており視力が失われたり、透析が必要になったり、皮膚感覚が低下するなど生活に多くの支障をきたすことが有名です。
ですが、糖尿病が原因で認知症になることも最近の多くの医学研究で報告されています。
- 糖尿病はアルツハイマー病発症のリスクを約1.46～1.57倍上昇させる※1
- 糖尿病は脳血管性認知症の危険因子となる※2
1 出典：Noguchi-Shinohara M, Yuki-Nozaki S, Abe C, et al. Diabetes Mellitus, Elevated Hemoglobin A1c, and Glycated Albumin Are Associated with the Presence of All-Cause Dementia and Alzheimer’s Disease: The JPSC-AD Study. J Alzheimers Dis. 2022;85(1):235-247.
2 出典：Cao F, Yang F, Li J, et al. The relationship between diabetes and the dementia risk : a meta-analysis. Diabetol Metab Syndr. 2024 ; 14 : 101.
原因は現在すべて解明されたわけではありませんが、
糖尿病によって血管にストレスが起き、脳内に慢性炎症や浮腫が引き起こされて記憶を司る海馬の体積が減少することが原因の一つと言われています。※3
3 出典：Cui Y, et al. Brain Image Behav. 2017
Ohara T, et al. J Diabetes Investig. 2020
認知症は老化が進むことで必ず発症するので、完全に避けることはできませんが、
生活習慣病の一つである糖尿病（2型糖尿病）は日常生活の中で、
バランスの良い食事や定期的な運動など
自らでコントロールすることが出来る部分が多くある病気です。
そのような生活習慣病をコントロールすることで、
将来の認知症発症のリスクを減らすことが必要と考えています。
ただ生活習慣病のコントロールを行っても糖尿病を発症してしまうことはあると思います。
糖尿病内科を開設したのも、そのような糖尿病の管理を
しっかりと行い、将来の認知症発症者を減らすこと
につながる地域貢献と考えての事です。
当院には優秀な糖尿病専門医が2人在籍し、国家資格をもった管理栄養士も在籍しています。
「糖尿病×認知症」をチームで診察する体制が整っていますので、
糖尿病で悩んでいる方はぜひ当院に来院し相談いただければと思います。
これからも当院が地域医療に貢献できるように、
考え続けていこうと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
皆様どうか楽しみにしていてください。よろしくお願いします。
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