心不全

heart_failure

心不全とは心不全とは

全身に水分がたまった状態

心不全とは、心臓の運搬の機能が低下して全身に水分がたまった状態のことをいいます。心臓はポンプのように血液を送り出し、身体に必要なものを運搬する役割を持っています。

心不全では、この心臓の運搬の機能が低下することにより、息切れやむくみ、貧血、体重増加などの症状が現れます。運搬機能が低下すると、各臓器に栄養素を送ったり不要物を回収したりできなくなるため、複数の臓器が働かなくなる多臓器不全になる可能性もあります。当院では循環器内科専門医(院長)により、心不全に対して、専門的な治療が可能です。気になる方はwebより診療予約をされると待ち時間少なく受診可能です。

心不全の症状

  • むくみ

    むくみ

    心不全では全身に血液を十分送ることができないため、うっ血という血流が悪い状態になります。肺のうっ血が進むと、脚の血管にも負荷がかかります。また腎臓へ十分に血液が流れなくなることにより尿の量も減るため、たまった水分を排出できなくなりむくみが現れます。

  • 動悸・息切れ

    動悸・息切れ

    動悸とは、心臓の拍動を普段よりも強く感じたり、速く感じたりする症状のことを指します。息切れとは、息が切れて苦しさを感じる状態のことを指します。(こちらで詳しく解説しています)肺のうっ血が進むと、肺に水がたまり、身体を動かしたときに動悸や息切れの症状が現れます。

  • 貧血

    貧血

    心不全では心臓が血液をうまく送り出せないため、酸素や栄養が全身に十分届かず、貧血を起こします。

  • 体重が増える

    体重が増える

    心不全により体に水分がたまるため、急激に体重が増えることがあります。1週間で2〜3kg以上の体重増加があった場合、要注意です。

心不全は、心臓の機能低下により、十分な血液と酸素を体に供給することができなくなる状態です。これにより、重要な臓器や組織への血液供給が不十分になり、最悪の場合、心筋梗塞や脳卒中など生命の危険が生じる合併症を誘発する可能性があります。

上記の症状に該当される方は、一度、循環器内科を受診しましょう。

また、最近では、上記のような心不全の症状が発症する前段階(無症候時)から心不全リスク因子を管理することが重要だと考えられています(心不全予防)。

心不全リスク因子

当院では、心不全を発症しないように、リスク管理(心不全予防)も行っています。症状がなくても心不全リスクがある方は、循環器内科専門医(院長)に相談することをお勧めします。

心不全の種類

部位による分類

左心不全と右心不全のようす
  • 左心不全

    左心室が原因で起こる心不全のことをいいます。肺から血液を受け取り全身に血液を送り出す力が弱まっている状態です。
  • 右心不全

    右心室が原因で起こる心不全のことをいいます。全身から血液を受け取って肺に血液を送り出す力が弱まっている状態です。

経過による分類

  • 急性心不全

    突然発症する心不全のことをいいます。心筋梗塞などによって引き起こされる可能性が高いです。
  • 慢性心不全

    徐々に発症する心不全のことをいいます。心不全リスク(高血圧糖尿病、喫煙など)があると徐々に心機能が障害されていきます。心不全リスクのみでは症状に気づきにくいため、むくみや呼吸苦、体重が増えるなどの症状を認めた時にはかなり進行している場合も多いです。心不全リスクがある方は早めから循環器内科専門医による管理が重要です。

収縮力による分類

  • 収縮力の保たれた心不全

    心臓の収縮力が保たれているにもかかわらず、心不全を発症する状態です。貧血や高齢女性に多いと言われています。
  • 収縮力の低下した心不全

    心臓の収縮力が低下した状態のために発症する心不全です。

心不全に関連のある疾患

  • 心筋梗塞

    心筋梗塞

    心筋梗塞で心臓の筋肉が怪死するため、ポンプとしての役割を果たせなくなり心不全になります。

  • 高血圧

    高血圧

    高血圧を放っておくと心臓に負荷がかかるため心臓の筋肉は固くなり、拡張しづらくなります。徐々に肺にも水がたまり、心不全になります。

  • 弁膜症

    弁膜症

    血液が逆流しないように開閉している部分を弁といいます。それらの弁が狭窄を起こしたりしっかり閉じられなくなった状態を弁膜症といいます。弁膜症により心臓がポンプとしての役割を果たせなくなると心不全になります。

  • 不整脈

    不整脈

    脈拍が不規則になる病気の総称です。中でも心房細動となると心臓がうまく収縮しないため、十分に血液を送り出せなかったり心臓の運搬機能が低下するため心不全になります。

心不全を診断するために必要な検査

  • 血液検査

    血液検査

    脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)というホルモンを測定します。心臓に負担がかかっていると、このホルモンの値が高くなります。心不全の重症度や回復具合の予測にも有用です。

  • 胸部レントゲン

    胸部レントゲン

    心不全になると心臓がうまく血液を送り出せないため、拡大してきます。レントゲンを確認することで心臓の拡大の有無や、肺に水が溜まって(肺うっ血)ないかなどを確認することができます。これらの状態が発見された場合は心不全の可能性があります。

  • 心電図検査

    心電図検査

    心筋梗塞や不整脈などの病気の有無を確認することができます。

  • 心臓エコー検査

    心臓エコー検査

    心臓のポンプとしての機能や形状、血液の流れを確認することができます。それにより心不全の原因や重症度の評価、また定期的に検査することで心機能の経時的変化を確認することができます。

心不全の治療法

心不全の原因となる疾患の治療

心不全の治療法は、病状の重症度、原因、患者の状態により様々です。里村医院では、まず問診や検査を通して病態を確認したうえで、適切な治療をご提案いたします。 以下に、里村医院で行う心不全治療法を説明いたします。

薬物

収縮能の低下した心不全では、心臓の機能を保護するために交感神経の働きを弱めたり、レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系といわれるホルモンのバランスを調節することが重要です。
  • ACE阻害薬、ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)

    心不全になると弱った心臓のポンプ機能を補うためにアンジオテンシンというホルモンが活発化しています。それが活発化しすぎると心臓に負担が生じるためその活発化したホルモンの作用を抑えて心臓の負担を減らす作用があります。心不全治療の中心的な薬剤です。
  • β遮断薬

    心不全になると、心臓の機能を活発化しようと交感神経が活性化します。活性化が続くと心臓に負担が生じ、逆に心臓の機能が低下してしまいます。心臓の負担を減らして心臓を休める作用があります。心不全治療の中心的な薬剤です。
  • ARNI(アンジオテンシン受容体ネプリライシン拮抗薬)

    心臓への負担や体液量貯留を促すホルモンを阻害する物質(ネプリライシン)とアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬の合剤です。降圧作用や体液量貯留を改善する作用があります。
  • SGLT2阻害薬

    もともと尿に糖を出す糖尿病のお薬ですが、体液量を減らす作用があり、心臓の負担も減らすことが認められて心不全治療薬として認められました。
  • 利尿薬

    心不全は心臓のポンプ機能が低下し、血液のめぐりが悪化しています。血液のめぐりが悪いと尿として余分な体液量を排出できなくなり、むくみが生じます。余分な体液量を尿として体外に排出する作用があります。
  • MRA

    レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系の最終産物であるアルドステロンの働きを抑えることで、血圧上昇を防ぎ、心不全発症を予防する効果があります。

食事

心不全の患者さんの適切な塩分量は1日当たり7g以下です。7g以下に制限し、心臓への負荷を抑えた食事を摂りましょう。

食事

適度な運動

つらくない程度の有酸素運動をお勧めします。有酸素運動(エアロビック運動または有酸素運動)は、身体の酸素摂取量を増やすことを目的とした運動のことです。この種の運動は、心血管機能や呼吸機能を改善し、体力を向上させる効果があります。

適度な運動

有酸素運動の例

  • 狭心症の既往がある家族がいる
  • ウォーキング
  • ジョギング
  • 水泳
  • エアロビクス
  • トレッドミルでのランニング など

これらの運動は、心拍数を上げ、呼吸を促進し、全身の筋肉を使うものです。

里村医院ではさいたま市北区大宮のかかりつけ内科クリニックとして心不全の治療の窓口となります。軽症の方は当院でお薬を処方したり食事や運動のアドバイスをしたりして治療していきましょう。重症の方は、専門病院へ紹介させていただきます。

上記症状を認めたら外来診療の予約をお願いいたします。待ち時間少なく診療いたします。

TOPへ戻る
LINE

北大宮駅から徒歩6分

〒331-0813
埼玉県さいたま市北区植竹町1-157

アプリから予約でもっと便利に!詳しくはこちら

             
日祝
担当医里村盟
里村元
里村元 里村盟 里村元 里村元 ※5

9:00~13:00(最終受付12:45)

※1 ※4

もの忘れ外来15:00~16:00(事前予約制)

※2

16:00~18:00(最終受付17:45)

※3
  • 月曜 午前は診療 2診体制
  • 月曜のみ11:00~12:00(事前予約制)
  • 月曜 午後は里村盟理事長のみの診察になります。
  • 第2・4水曜日 午前診療 / 1・3・5水曜 終日休診
  • 第1・3・5土曜日 里村元院長 / 第2・4土曜日 里村盟理事長
  • 担当医カレンダーはこちら

ただし、変動の可能性がございますので、詳しくはお問合せ下さい。