Graves' disease
甲状腺機能亢進症とは、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで、全身の代謝が異常に活発になる病気です。その代表的な原因がバセドウ病(Graves病)です。
バセドウ病は自己免疫疾患の一つで、本来は外敵から体を守る免疫が誤って甲状腺を刺激し続けてしまうことで、ホルモンが過剰に作られます。20〜40代の女性に多く見られ、男性と比べて3〜4倍発症しやすいことが知られていますが、年齢・性別を問わず発症します

甲状腺機能亢進症
主な症状甲状腺ホルモンが増えすぎると、体が常にフル稼働の状態になります。症状は多岐にわたり、複数が同時に現れることが多いのが特徴です。
これらの症状に加え、バセドウ病にみられる特徴的な症状として、
以下が挙げられます。
これらの症状は不安障害・心疾患・更年期障害などと混同されやすく、受診まで時間がかかることがあります。
甲状腺機能亢進症(バセドウ病)の
診断・検査血液検査によって、甲状腺ホルモンが今どのような状態にあるかを詳しく調べます。特にTRAbはバセドウ病の原因となる自己抗体で、これが陽性であることが診断の根拠となります。
| 検査項目 | バセドウ病での典型的な結果 |
|---|---|
| TSH(甲状腺刺激ホルモン) | 著しく低い |
| FT4・FT3(甲状腺ホルモン | 高い |
| TRAb(TSH受容体抗体) | 陽性 |
甲状腺の大きさ・血流・内部の状態を確認します。バセドウ病では甲状腺全体が腫大し、血流が著しく増加しているのが特徴のため、しこり(結節)の有無も同時に確認します。

甲状腺機能亢進症(バセドウ病)の
治療法バセドウ病の治療には、抗甲状腺薬・放射性ヨウ素(アイソトープ)治療・手術の3つの選択肢があります。年齢・病状の重さ・甲状腺の大きさ・妊娠の希望などを踏まえて、最適な方法を選択します。
甲状腺ホルモンが作られるのを抑える飲み薬(チアマゾールなど)です。日本では最初に選ばれることが多い治療法で、数週間〜数ヶ月で症状が改善します。
長期寛解率とは
病気の症状が落ち着いた状態(寛解)を、数年など長期間維持できている人の割合のことです。完治とは異なり症状が出ていない状態を指し、治療がどれだけ長く効くかを表す重要な指標です。放射性ヨウ素を含むカプセルを内服し、甲状腺の細胞を減らすことでホルモン分泌を抑えます。外科手術を避けたい方や薬での治療が難しい場合に選択されます。
甲状腺の大部分を切除する手術です。甲状腺が大きくなっている場合・薬の副作用が強い場合・がんが疑われる場合などに選択されます。
甲状腺機能亢進症(バセドウ病)を
放置するとどうなる?症状が徐々にしか現れないため「まあ大丈夫だろう」と適切なホルモンの補充を行わないまま放置すると、長期間にわたる甲状腺ホルモン不足は全身に影響を及ぼします。
出典:一般社団法人 日本内分泌外科学会 甲状腺腫瘍診療ガイドライン2024より
https://jaes.umin.jp/info/guidelines_guideline2024.html
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当院では血液検査・超音波検査によるバセドウ病の診断から、治療方針の選択・薬物療法などに対応しています。状態が悪いと判断したりより精密な検査が必要だと判断した場合、近隣の専門医療機関にご紹介させていただくことがあります。
たとえ今はっきりした症状がなくても、健康診断などのタイミングで定期的に甲状腺の検査を受けておくことが勧められます。動悸・体重減少・手のふるえなど気になる症状がある方、健診で甲状腺の異常を指摘された方はお気軽にご相談ください。

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