同じことを何度も言う
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こんな症状みかけませんか?
- 今日は何日だっけ?
- 今日はどこに行くの?
- 食事はまだ?
など同じことを何度も言う症状は認知症の最も目立つ症状です。
これは認知症の中核症状の「(近時)記憶障害」が原因です。
一般的にアルツハイマー型認知症では自分の若かった頃の事はよく覚えていますが、最近のことは覚えられないという特徴があります。これは脳内に記憶を司る「海馬」と言われる場所があり、これがアルツハイマー型認知症の方では萎縮してきます。
海馬の萎縮※海馬:記憶の保存場所
海馬は「記憶の入口」や「記憶の倉庫」という言い方もされ、海馬が萎縮することによって、「記憶の入口」が小さくなり新しい知識が入ってこず、やがて「記憶の倉庫」も使われなくなり老朽化してしまいます。
何故何度も同じことを言うのか
認知症者は同じことを言ったことを記憶していないため何度も言っている認識はなく、
毎回初めて言っていると思っています。
ですので、本人に「さっきも聞いたことですよ!」と伝えても意味がないのです。
これを繰り返していくうちに家族も疲弊し、ついイライラしてしまう、、、ということは珍しくありません。
認知症者はもの忘れが少しずつ進んでいることに不安を感じています。
「今日はどこに行くんだっけ?」「朝ごはんは食べたかな?」など大事なことを忘れないように必死で考えています。その結果、何度も同じことを聞いてしまうということに繋がります。
ご家族として、海馬の萎縮があって記憶障害が出てきていること、物忘れが進むことの不安から大事なことを必死で忘れないよう頑張っている理由が「何度も同じことを言う」という発言になっていることを理解していただけると、介護する立場としては気持ちが楽になると思います。
高齢化社会と認知症との
将来的な向き合い方について
里村医院では投薬による治療と並行して、「認知症者が起こす行動の裏側にある気持ち」も
認知症を介護するご家族に伝えています。
投薬による治療を行っても残念ながら認知症は必ず進行していきます。
進行しても認知症を介護するご家族が認知症の気持ちを理解し寄り添うことができれば、
住み慣れた地域で認知症者は住み続けることができます。
そのような治療も認知症診療だと里村医院では考えています。認知症介護は一人では難しいものです。
一人で悩むのではなく、様々なサポートを受けて認知症者は地域で暮らしていけます。
里村医院では医療面での認知症サポートを行っています。
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