認知症抗体医薬レカネマブとは | 里村医院

認知症抗体医薬レカネマブとは

leqembi

認知症抗体医薬レカネマブとは

レカネマブ(商品名 レケンビ®)とは

早期アルツハイマー型認知症を対象とした新薬のことで、
エーザイとアメリカの製薬会社バイオジェンが共同開発し、
アメリカでは2023年1月6日に迅速承認されました。

日本では2023年8月21日に
レカネマブ(商品名 レケンビ®)が正式承認されています。

効き方(作用機序)

アルツハイマー型認知症の原因物質であるアミロイドβにくっつき(凝集し)、
アミロイドβを除去することでアルツハイマー型認知症を発症させないようにする。

レカネマブ(商品名 レケンビ®)の対象となる方

  1. アミロイドβが脳内に確認され、アルツハイマー型認知症による
    軽度認知障害(MCI due to AD)軽度アルツハイマー型認知症が対象。

レカネマブ治療(商品名 レケンビ®)の流れ

アミロイドβが蓄積

アルツハイマー病の原因となるアミロイドβという物質が脳内に溜まり、
それが原因となり記憶障害や理解力の障害などが起こってくると考えられています。
そのアミロイドβが脳内に溜まっているかどうかをアミロイドPET検査という画像検査や髄液検査で調べる必要があります。
そしてアミロイドβが溜まっていると判定された方は2週間に1回、約1時間の点滴治療を18か月間行うことになります。

レカネマブ投与前や決められた投与前に頭部MRI検査が必要になります。
それ以外でも医師が必要と判断した場合、頭部MRIを行うことがあります。

以下のような場合はレカネマブ投与ができない場合があります。

  1. 同剤に対して過敏症を起こしたことがある
  2. 脳のむくみや出血がある
  3. 妊娠中または妊娠している可能性がある
  4. 授乳中である

投与後に注意しなければいけないこと

アミロイド関連画像異常(ARIA):ARIAは一時的に血液が血管外に漏れ出し、脳のむくみや出血を起こすことがあります。そのような場合、レカネマブ投与を中止することもあります。

参考文献::N Engl J Med 2023;388:9-21(Clarity AD試験)より

投与できる施設で診断、治療を一定期間(6か月程度)行っていただいた後は
「レカネマブフォローアップ施設」として当院でレカネマブ(商品名 レケンビ®)を投与していくことが可能です。

レカネマブフォローアップ施設は専門医の資格を有している、認知症の治療経験が豊富である、
必要とされる知識の習得のための研修を受けた医師を有しているなどの条件が必要となります。

今後大きなカギになることは、「早期受診」だと考えています。
いままではもの忘れがあっても「年のせいだから」と病院に行って調べなかった方でも、
「もしかして(早期)認知症かも」と考えて、早めに検査をすることで、治療を受けられるようになり、
認知症の症状の進行をより遅らせることが期待できると思います。

里村医院の特長

当院ではアミロイドPETや髄液検査のどちらの検査も出来ないため、当院でレカネマブ(商品名 レケンビ®)を投与することを決めることは出来ません。 ですが、今までの臨床経験からレカネマブ(商品名 レケンビ®)を投与することができるかを推定することはできます。

投与が適切だと判断した場合、レカネマブ(商品名 レケンビ®)を投与できる施設に紹介することができますので、「認知症かどうか心配」「できる予防があるなら試したい」など要望がありましたら、当院のもの忘れ外来を予約していただければと思います。

レカネマブフォローアップ施設

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レカネマブ(商品名 レケンビ®)に関すること、認知症の基礎知識などを解説した記事の監修、作成について、協力することができます。

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また、自社サービス営業目的のご連絡はお断りしております。

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里村元院長

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